差別化ポイントは「うるさい大家」!?入居率20%の物件が人気物件になった空室対策法とは。
鹿児島市唐湊にある学生専用アパート。入居率が20%から5年連続満室を達成出来た理由や行った施策をご紹介します。
5年連続満室を達成!!
大家Kさん「今年も満室にしてくれてありがとう」
私 「 いえ、Kさんのお陰ですよ!今年も頑張ってくださいね!」
大家Kさん「そうね、今年も頑張るね!」
大家Kさんと出会ったのは5年前。
当時、築18年の賃貸併用住宅(1階が大家さんの住居、2階が5部屋の貸室)のアパートを所有するKさんは、空室に困っていました。
5部屋中3部屋空室。さらに1部屋退去予告が来てしまいました。このままいくと5部屋中4部屋が空室(入居率20%)となります。
入居者募集を鹿児島大学の提携不動産会社にお願いしていましたが、築10年を過ぎたあたりから空室が出るようになり、最近では内見すらほとんどなかったそうです。
そんなKさんの物件も、今年で5年連続満室を達成。
空室対策のヒントは、Kさんの意外な言葉に隠されていました。
×「鹿児島大学生に選ばれるお部屋」 ◎「鹿児島大学生の親に選ばれるお部屋」
大家Kさん「うるさい大家さんってよく言われるのよね、、、(笑)」
Kさんのアパートは鹿児島市唐湊にある学生専用アパートです。
Kさんは、以前下宿で働いていた経験があり、入居者を親御さんから預かっているという責任を強く感じていました。
異性の人が泊りに来ていたり、遅くまで飲み会をしていたりすると注意をしてしまいます。
また、学校にちゃんと行ってるか、病気をしていないかすごく気になり、ちょこちょこ入居者に話しかけるそうです。
なので、入居中の学生から「うるさい大家さん」っていわれる事があるようです。
あなたが「学生」だったら、このアパートに住みたいですか?
学生生活をエンジョイしたい方は、生活を大家さんに干渉されたくないのでこのお部屋は選ばないかもしれません。
あなたが「一人暮らしをする子供の事が心配な親」だったらどうでしょうか?
子供を住ませたい!安心そうだ!って思いませんか?
「うるさい大家(?)」をアピールで満室に!!
①広告で大家さんをアピールしました。
スーモやアットホーム等のポータルサイトに掲載する際、
「1階には大家さんが住んでいるので安心です。困ったときはなんでも相談してください!」
の文言を追加しました。「大家さんが住んでいるなら安心だわー」と(内見なしで)2件の申込が県外の学生さんの親御さんから入りました。
②物件紹介の際に大家さんをアピールしました。
「安心して住める、ちょっとうるさい大家さんがいるお部屋がありますが見てみますか?」と、子供の初めての一人暮らしが心配なお母様に紹介。
部屋の事よりも大家さんの事をメインに紹介しました。すると、2部屋の申込が入り満室になりました。
空室を埋めるのに、今回のような流れの対策はとても有効です。
①お部屋の強みを発見する(おせっかいな大家さん)
⇒②お部屋の強みを好むターゲットを設定(学生ではなく学生の親御さん)
⇒③ターゲットにアピール(ネット広告や営業マンに紹介してもらう)
空室対策に必要だった費用は0円、家賃もそのままで成約しました。
設備投資したりリフォームしたり募集条件変更したりするだけが空室対策ではありません。
「自分の物件の強みは何だろう?」「この強みを好むのは誰だろう?」
お金をかけるのは、ゆっくり考えてみてからでも遅くはありません。
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